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    サクラミチ    歌詞と歌唱と発声の関係について考える  その1 

    さて、色々考えすぎて中々書く気になれないことが多いので、
    興が乗った時に一気に書いてしまおうと思います。

    今回の「サクラミチ」を福岡で最初に聞いて、ライブでも素晴らしいクオリティだと思いました。
    その後、「サクラミチ」とカップリングの「君のいない夜」、ついでに過去曲の「Love in the ice」や今アルバムの「WITH」なんかを聞きまくりながら、行けるライブに地味に行きつつ、TV放映を見たりしていたのですが・・・・

    スタジオ収録だと、コンディションの問題なのかスタジオの音響なのか「あれ?」と思うことも。
    そして、ライブ会場で聞くと「サクラミチ」の方が(レコーディングでプロ指導のもと)直近で歌い込んでいる分歌えているにも関わらず、「Love in the ice」の方が聴き映えするなあ・・・という印象が段々強くなっています。

    ・・・やはりバラードだと、どうしても構音(発音)の問題がいくつか気になってくるのですね。
    今回は、凄く力を入れている曲なのだというのが、ビシバシと伝わってくるので、CDを聞いている限りではそれほど気にならないのですが、それでも主に会場とTV収録を見て感じたこと「歌詞と歌唱と発声の関係」について、書きたいと思います。

    最初にお断りしておきますが、あくまでも「一側面」としてこういう視点がある、という風に捉えていただけると幸いです。
    前記事にも書きましたが、全ての要素を考慮することは私の能力的にできないので、抜け落ちている点が多々あると思います。


    歌声は、話声と違い、楽曲のメロディに声の持続と高さを合わせて、大きな声を出すことが要求されます。
    その為、話すときとはアクセントやリズム、イントネーションがメロディ優位で変化する、聞こえを重視し共鳴しやすい口形で歌うことによる構音(発音)の微妙な変化など、いわゆる話している時の構音(発音)では評価しきれない点があります。
    ですから、今回はユノとチャンミンの構音(発音)問題はひとまず於いておき、この曲をネイティブの日本語話者が歌ってもこうなるよね・・・という、一般論を前提に話を進めたいと思います。
    (ユノとチャンミンの構音(発音)問題は、後日必要があれば、改めて)

    さて、一般的に歌唱スキルで重視されるのは、子音の表現です。
    (というと、怒られそうな気がしますが、話を進める便宜上ここではそう書かせていただきます)
    日本語の音節はCV形式といってC(子音)+V(母音)の組み合わせで出来ています。

    例えば、花(HANA)なら、CV(HA)+CV(NA)です。
    そして日本語の50音を思い浮かべていただくとわかる通り、日本語の母音はあいうえおの5つしかありませんが、子音は遥かに多くの音声があります。子音は発声時に声帯振動を伴わず(*1)、声帯振動を伴う母音を発声し、その組み合わせで音が構成されているので、子音を発声してから、母音が発声されるまでに若干のズレが生じます。

    「は(HA)」を例に取ると、「は」を発声する時には、「H」の無声子音が先行し、その後「A」の母音が声帯振動を伴って発声されますが、軽くため息をついた時のようなごく軽い「H」の音が最初に聞こえ、「A」のしっかりとした母音の発声が合わさって「は(HA)」の音になります。ですから、日本語では「あ」「い」「う」「え」「お」の5母音以外の、無声子音からはじまる音は聞こえ辛い、聞き取り難いのでしっかりと発声する必要があるとされる所以です。

    例えば、歌唱法の定説として、歌い出しは特に重要とされますが、歌詞の最初が無声子音だったら・・・・。声帯振動を伴う母音で始まるのなら、しっかりと発声され聞き手に容易に聞き取れますが、歌詞の歌いだしが子音の場合は注意が必要です。ごく普通にフレーズの拍頭にタイミングを合わせて歌うだけでは、子音の音声が先行するために母音の声帯振動が始まり音が強化されるまでの僅かな時間差で、音がわずかに遅れているように聞こえたり、子音が聞き取り難くなんと歌っているかわからなくなります。ですから、リズムよりもほんの少し早く歌って母音が拍頭に乗るように歌うのが良い、とされるのです。ただ実際には、その歌う場所が、レコーディングなのか、スタジオでの収録なのか、コンサートホールなのか、アリーナなのか、ドームなのかスタジアムなのか・・・、会場の残響音の長さによってタイミングを計り歌い分ける必要が出てきます。
    そして、フレーズはじめではなくとも、フレーズの途中でも、メロディや歌詞によっても、表現する内容に合わせてどう子音を聞き取りやすく歌うか、表現するか・・・。冒頭で子音の表現が重視される、と書いたのは日本語の音声における子音の多さが、歌を歌いこなす上で必要不可欠だからです。歌唱力というと、すぐに「感情を込める」と言いがちですが、感情を込める前段階のスキルの部分を十二分に訓練してこそ「感情表現」が可能になると私は考えます。

    さて、実は上記で子音は声帯振動を伴わないと書きましたが、実は子音にも声帯振動を伴わない無声子音(S、K、T、H、P)と母音のように声帯振動を伴う有声子音があります。母音ほどしっかりとした音声ではありませんが、有声子音の方が音声は明瞭になります。ですから、無声子音の方が、聞こえづらく歌うときには注意が必要だという点を頭に入れておくといいと思います。特に、摩擦音のS(サ行)とH(ハ行)は聴こえ難い子音だと思います。

    そして母音に関しても簡単に触れておきますが、
    母音は子音に比べれば音声は明瞭ですが、口形の違いにより共鳴の差がやはりあります。
    「a」「e」「o」は響きやすく、「i」「u」は狭母音といわれ発声時の口形が狭いために共鳴し難い音声となります。

    例えば、サ行を「サ」「シ」「ス」「セ」「ソ」と一音づつ発声してみると、「サ」が一番明瞭な音声で、無声子音と狭母音の組み合わせである「シ」と「ス」はサ行の中でも聞き取り辛い音声となることを感じてもらえるのではないでしょうか。


    ここまで、すっごく長々と音声学的な観点で説明したのは、つまりは、「歌」及び「歌唱」のことを考える時に、歌わなくてはいけない「歌詞そのもの」の内容も吟味しなくては、それが構音(発音)の未熟さなのか、歌唱力の至らなさなのか、歌詞そのものの難易度の高さ(作詞者のスキルの無さ、とも言えます)ゆえのものなのか、判断がつかないと思ったからです。

    さて、ここであまりにも長くなってしまったので、記事を分けて書くことにしたいと思います。
    専門的な部分は抜かして、続きからだけでも、ある程度はわかるように、まとめられるといいのですが・・・。


    *1  厳密には子音も声帯振動を伴わない無声音と有声音がある
    (逐一説明していくと、話が進まないのでまずはざっくりと、説明しています)

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